「今は大丈夫」は歩けなくなった時に後悔します
地球上の生命の中で、人類だけが唯一直立二足歩行に進化しました。
誰もが生まれてすぐ、歩くことはできません。まずハイハイができるようになり、つかまり立ちを経て、1歳くらいから、少しずつ一人で歩けるようになります。
やがて成長すると「歩く」というのは当たり前の「日常」になっていきます。
そうです。若いうちは「歩く」事にほとんどフォーカスは向きません。どんな歩き方でも歩けたら問題ないと思っています。
しかし長年の歩き方、使い方で未来が大きく変わってしまうのです。
杖や歩行器がなくては歩けなかったり、車椅子や寝たきりになってしったり。
そうなってからでは遅いです。
「自分の足で生涯歩く」は、ただ単に「長生き」を望むのではない、「健康長寿、生涯現役」を目標にする人にとって最も重要な事ではないでしょうか?
今回は「骨盤」にフォーカスしたいと思います。
未来の自分のためにピラティスの「骨盤ストレッチ」を始めましょう!
歩行に大切な「骨盤」
「骨盤」と言われても、ピンとこない人もいるかも知れません。
そもそも骨盤とはどういう部位なのでしょうか?
骨盤は体のほぼ中心部にあり、上半身と下半身をつなぐ大事な役割があります。
例えば身体を家に例えると、骨盤は家の土台にあたります。
家の土台が不安定だと、力が不均等にかかり、柱は歪み、ヒビが入って倒れてしまいますよね。
そう思うと直立二足歩行の私達にとって、上半身と下半身をつないでいる「骨盤」はとても重要だと言えます。
ではその重要な骨盤はどのような状態が良いのでしょうか?
滑らかに動く「柔軟性」です。
スムーズな歩行のために、滑らかな動きを一緒にマスターしましょう!
骨盤ストレッチのやり方
骨盤ストレッチのスタートポジション
- まず仰向けになります。(頭に高さを付けた方が安定する方は、タオルやブランケットを敷いて下さいね。)
- 脚を三角に立てます。足の間は、握りこぶし(ゲンコツ)1つ分、平行に開けて下さい。
- お腹の面(※ASISと恥骨を結んだ逆三角形)は、天井に対して水平にします。
- お腹の面を大きなお皿だと思って下さい。おへその上、つまりお皿の真ん中にビー玉を乗せるイメージです。
- 両腕は手のひらを下にして、マットに置いて下さい。
- 肩はすくめず、下に引きおろし、リラックスします。
どこにも転がらない、真ん中にある状態、これを※「ニュートラルポジション」と言います。
※(ASISと恥骨を結んだ逆三角形)※「ニュートラルポジション」について詳しく知りたい方はこちらをお読みください↓↓
骨盤の前傾後傾運動
それでは骨盤を前後、「ゆりかご」の様に揺らしていきましょう♪
- まず息を吸います。
- 吐きながら骨盤を後傾して下さい。後傾とは、ビー玉が顔の方に転がって来るイメージです。
- 吸って水平に戻して下さい。
- 次は反対方向、吐きながら骨盤を前傾して下さい。前傾とは、ビー玉が足の方に転がって行くイメージです。
- 吸ってまた水平に戻して下さい。
これが前傾、後傾の1セットです。これを5セット練習してください。
骨盤を後傾して、ビー玉をコロコロと顔の方、手前に転がします。
後傾した時には、腰とマットとの隙間が埋まります。(隙間がない状態)
骨盤を前傾して、ビー玉をコロコロと足の方、向こう側に転がします。
前傾した時には、腰とマットの間には、手のひら2枚分程の隙間が出来ます。
※因みに「ニュートラルポジション」の時は、腰とマットの間に手のひら1枚分の隙間が出来ます。
骨盤の左右運動
次は手のひらを腰骨(骨盤にある出っ張り部分)に当てて、「シーソー」のように左右に揺らしましょう♪
- まず息を吸います。
- 吐きながら右手をマットに押して下さい。そうすると左のお尻がマットから離れます。ビー玉が右に向かって転がるイメージです。
- 吸って水平に戻して下さい。
- 次は反対方向、吐きながら左手をマットに押し当てて下さい。今度は右のお尻がマットから離れます。ビー玉が左に向かって転がるイメージです。
- 吸ってまた水平に戻して下さい。
これが左右の1セットです。これを5セット練習してください。
お皿の真ん中(おへそ)にあるビー玉をコロコロと右に転がします。
真ん中に戻して、反対側、左にコロコロと転がします。
骨盤で円を描きましょう
前傾後傾、左右を練習したら、最後は骨盤で、ぐるっと円を描きましょう♪
ビー玉で、前後左右の4ヶ所を通って、お皿のふちをなぞっていくイメージです。
両腕は手のひらを下にして、またマットに置いて下さい。
- スタートは後傾から。
- 右に傾けて
- 前傾します。
- そのあと左に傾けて
- 後傾に戻って下さい。
これが左回り(反時計回り)の1セットです。これを5セット練習してください。
そのあと、反対の右回り(時計回り)も5セット練習してください。
この時の呼吸は、どこで吸って、どこで吐いても構いません。
半周吸って、半周吐いても良いですし、1周吸って、1周吐いても良いです。
ご自身のやりやすい呼吸をして下さい。(骨盤を動かすことに集中するあまり、呼吸が止まってしまう事だけは避けて下さいね!)
なるべく円の形はいびつにならず、きれいな円を描いて下さい。また速さも一定にして下さい。動きづらい、詰まるところがあれば、そこをより丁寧に動かして下さい。
この時に大事な事は、骨盤以外は動かさない事!足と膝は握りこぶし(ゲンコツ)一つ分の平行を保ったまま行って下さい。上半身もぐらぐらしないようにしましょう。
最初は足幅が平行に保てなかったり、骨盤以外を動かさないというのは難しいかも知れません。その時はそれでも良いので、まず骨盤を動かす事に慣れていきましょう。
健康長寿のために「骨盤ストレッチ」を始めよう!
「骨盤ストレッチ」いかがでしたか?
最初はぎこちなくても、回数を重ねていくうちに、どんどん滑らかに動くようになるので、心配しないで下さいね。
骨盤ストレッチは、一見、地味な動きに見えるかも知れません。
でも実際やってみると、意外に難しいものです。
それは「骨盤だけを動かす」というのは、実は体幹が必要だからです。
最初は足が開いたり、傾いたり、骨盤の動きに体がもっていかれて、ぐらぐらしたり・・・
骨盤だけを地道に動かす練習は、もれなく体幹も鍛えられるので、ぜひ練習してみて下さい!
派手なパフォーマンスではなくても、体幹(インナーマッスル)は十分鍛えられるのです♪
「自分の足で生涯歩く」「健康長寿、生涯現役」に向かって、一緒に頑張りましょう!
健康への投資は早ければ早いほど貯蓄は増えます
今回紹介した「骨盤ストレッチ」、ぜひやってみて下さい!
以上、自宅で出来るピラティス「骨盤の歪み、自分で治そう!」生涯自分の足で歩けるためにでした。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます ᗢao╯